Instruments

アントニオ・マリン



 純粋なアコースティックギター。スペインはグラナダの名工、アントニオ・マリンの作品です。
 コレクター的にいえば、今はワシントン条約で輸出入が禁止されている ハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)材というレアな素材を使っています。 製作は1970年。L-5と同じく30年以上前の楽器です。
 これも「フォルテ楽器」というギター屋で偶然の出会いで一目惚れ。値切り倒して買いました。 それなり使い込まれていたので、割安な買い物だったと思います。
 この楽器の特徴はとにかく「魅力的な音色」ということに尽きます。 ガットギター特有の輝やかしさと甘さを兼ね備えた素晴らしいサウンドですが、 一面、癖が強く扱いにくい部分もあります。美しい音色の秘密として、倍音 (高音弦を弾くと、低音弦が共鳴する)が豊かということがあります。 これはピアノのペダルを踏んだような効果で、高音弦の鳴りは豊かになりますが、 適切に消音しないと響きが濁って逆効果になってしまうので、演奏には気を使います。
 録音の時はほとんどこの楽器を使いますが、ライブ演奏でこの楽器の良さを活かすのは 至難の業です。PA(拡声装置)を通していい音を出すためにはマイクの位置をシビアに決める必要が あり、演奏中も楽器の位置を動かさないように気をつけないといけません。また良く鳴る楽器は ハウリングしやすいという問題もありPAの音量もあまり上げられません。  そういう訳でライブでは滅多に弾きませんが、家ではこの楽器が一番です。


この楽器の音が聴きたいかたは、私のところにギターを習いにくれば聴けますよ。

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