Essay
録音機材のユニクロ
ユニクロは言わずとしれた、価格破壊の代表選手。「中国生産」をコストダウンの武器
に信じられない価格で(今でこユニクロ的な価格が普通になってきましたが)
ある程度の水準の衣類を供給してくれます。私もときにはユニクロ製品の恩恵にあずかってます。
例えば何年か前、ユニクロのフリースが流行りましたね。私もそれ以前に着てた「パタゴニア」という
メーカーのフリースに比べて、価格が約1/10だったので、早速飛びついたわけです。
アウトドアな友人によれば、「冬の湖にこれを着て行くと大変な目にあうよ」ということですしたが、
街中で着ているぶんには、値段の差ほどの質の差は感じられませんでした。
実は今、自宅で自分のギターを録音しています(ある程度まとまったら、CDにしようと
考えています)。録音といってもレコーディングスタジオを借りたりすると、スタジオ代が大変です。
かと言って自宅で録るとなると、機材、ノウハウすべて自分でなんとかする必要があり、
これはこれでやっぱり大変。
ノウハウは音源製作をしている友人たちにいろいろ教えてもらうとして、機材も借りられるものは
なるべく借りるとして、最小限は自分でそろえなければなりません。
ところが録音機材にもこの「ユニクロ化」があるのですね。例えば
24bitオーディオインターフェースカード⇒\14,000
真空管マイクプリアンプ⇒\6,000
大口径ダイヤフラムコンデンサーマイク⇒\18,000
(自宅録音などしない)普通の人からみると、この価格がどうして安いの?と思われるかも
しれませんが、
これらは、7,8年前までは、最低でもこの5倍程度は出さないと入手できないアイテムばかり。
ユニクロと同じ「中国生産」でこの価格を実現したのですね。
これらの機材もフリースと同様に本当にシビアな環境では、クオリティの限界も見えてくるのでしょうが、
私の用途(「プロダクションレベル−α」程度のCD製作)にはまず十分といえるでしょう。
以前はこの他に「マルチトラックレコーダ」や「エフェクター」というのも必要でした
(これがまたなかなかに高価)。これらはソフトウェア化されているので、今使っているノートPC
をそのまま流用。これでなんとか自宅で録音できる最低限のセットがそろいました。
オーディオ的なクオリティーはそこそこですが、時間(スタジオ代)を気にせずにじっくり
録音に取り組めるのは、音楽的にははかり知れないメリットです。